自分が無能すぎて辛い、仕事から逃げたいと悩んでいる人は少なくありません。

しかし無能すぎて仕事から逃げたいと悩んでいる人は、本当に無能なのでしょうか?

この記事では、自分を無能だと感じる理由と、無能すぎて仕事から逃げたい人に知っておいてほしい対処法を解説します。

無能だと感じる理由

自分が無能だと感じるとき、能力が原因ではなく、考え方や周囲の環境、適性が原因で無能だと思い込んでいる場合がほとんどです。

仕事を逃げ出したくなるほどに、自分を無能だと思い込んでしまう理由を解説します。

入社して日が浅い

入社して日が浅いと、仕事の要領を得ずに、自分は無能だと思い込みやすいです。

新卒だと学生の頃とのギャップも大きいため、「どうしてこんなこともできないんだ」と落ち込んでしまいます。

学業では優秀でも仕事に適応するのに時間がかかるタイプ、逆に学校の成績は悪くても適応能力が高く、仕事をそつなくこなせるタイプがいます。

そのため「あの人よりも出来が悪いなんて、自分は無能に違いない」と感じてしまうのです。

仕事が向いていない

仕事内容が向いていないと、どうしても無能だと感じやすくなります。

実際には無能ではないものの、やりがいや達成感が感じられずに自分は無能だと捉えがちです。

向いている仕事だと、失敗をしても前向きに改善策を考える意欲が持てますが、向いていない仕事だとモチベーションが低いため「どうせ自分なんかダメなんだ」モードになりやすいです。

単純に仕事が向いていないために、ミスが多く要領を得ないことも、無能だと感じる原因です。

上司との相性が悪い

上司との相性が悪いと、適切な評価をしてもらえずに「自分は無能」だと感じやすくなります。

上司との関係性で辛い状況
  • 業務効率化を図ったのに、上司から「楽をしようとしている」と低評価を受けた
  • 上司と性格が合わずに目の敵にされている
  • 上司が説明不足で、業務の確認をすると「自分で考えろ」と叱責された

上記のような状態だと、自分のよさを認めてもらえずに、辛く逃げたい気持ちになるのも無理はありません。

疲れが溜まっている

長時間労働などで疲れが溜まっていると、自己肯定感が低下しやすくなり、必要以上に自分を卑下してしまいます。

身体と心は密接に繋がっており、身体の疲労が強くなると、ネガティブ思考になりやすくなります。

ネガティブ思考なので仕事も思うようにはかどらず、さらに疲れを溜めてしまう、という悪循環に陥りがちに。

元気なときは対処できる課題でも、「自分は無能だ、もう逃げたい」とネガティブに捉えてしまうのです。

自分への期待値が高い

自分への期待値が高い人も、自分のことを無能だと思う傾向にあります。

このタイプの人は努力家で真面目なことが多いので、仕事の習得も早く、能力も高いことが多いです。現場では重宝されます。

しかし自分に完璧を求めるあまりに、少しのミスも許すことができずに「自分は無能だ」と思い込んでしまい、仕事を投げ出したくなってしまうのです。周囲からみたら「そんなことで?」と思うようなことでも、ひどく落ち込むこともあります。

自分へのハードルが高く、精神的に自滅してしまうタイプだといえるでしょう。

自分は無能だと感じるときの対処法

自分は無能だと感じるときの対処法を解説します。

知識やスキルを身につける

新人など業務に携わって日が浅い場合、知識やスキルを身につける努力をしてみましょう。

できることが増えれば、自分を無能と感じる場面も減少します。周囲からも認められるため、無能感から脱出できるでしょう。

仕事が自分に合っている場合は、この方法で解決できることが多いです。

とにかく休む

頑張る気力も沸かないくらいに心身ともに消耗している場合は、とにかく身体を休めましょう。

何よりも重要なのはしっかりと睡眠を取ることです。よく眠ることで気持ちが前向きになり、頑張れるようになることもあります。

疲れているときは冷静な判断ができません。疲れているときの「自分は無能」という感覚はアテにならないと心得ておきましょう。

慢性的な睡眠不足の自覚がある人は、毎日きちんと眠るようにすると状況が変わるかもしれませんよ。

「周囲は自分のことを気にしていない」マインドを持つ

仕事でミスをしたり、できることがなくて手持ちぶさたなとき、周囲の目線がきになりませんか?

周囲の人はよくも悪くも自分のことを気にしていません。ミスをしようが、自分が思うほど気にしていないことがほとんどです。

他人の視線を気にするよりも、自分はどうありたいのか、自分軸で冷静に対処法を考えるほうが得策です。

自分のことを過度に責める傾向のある人は、「周囲の人はよくも悪くも自分のことを気にしていない」と考えるようにしてみましょう。

上司に相談する

相談できる上司や先輩がいる場合は、積極的に相談をしましょう。

ひとりで悩んでいると煮詰まってしまい、ネガティブな方向に暴走してしまうことも珍しくありません。

話を聞いてもらうことでスッキリしますし、無能だというのは思い込みに過ぎないことがほとんどです。

また、仕事に適性がなくて辛い場合も、上司に相談することで配置転換などの対策を講じてもらえることもあります。

1人で抱え込まないことが重要です。

転職を検討する

仕事が合わない、職場の雰囲気が辛いなど、自力では解決できない場合は転職を検討しましょう。

転職活動をする前に、下記の項目を明確にする必要があります。

  • なぜ無能だと感じるのか
  • 何から逃げたいのか
  • 自分の得意なことは何か

とくに「逃げたい」などマイナスな気持ちが動機の転職活動では、現状から脱出したいあまりに、焦って転職に失敗しがちです。

何が原因で辛い思いをしていて、どのようにすれば回避できるのかを明確にすることで、同じ失敗を避けられます。

本当に無能な人は自分のことを無能だと思っていない

世の中に無能な人がいるかどうかはさておき、周囲から「無能」だと思われる人は自分のことを無能だと思っていないケースがほとんどです。

彼らは自己評価が高く、自分にポジティブなので、深く反省することがありません。周囲が自分に期待する役割を察しようとせず、周囲を疲弊させてしまいます。

「無能すぎて逃げたい」と思うほど自分を追い詰める人は、自分に与えられている役割を必死で果たそうとしています。その時点で、無能ではないといえるのです。

本当に無能な人にならないためのポイント

仕事の能力がそこまで高くなくても、仕事ができると言われる人、あなたの周りにいませんか?その人たちは、社会人としてのマナーをこころがけている、もしくは自然にできる人達です。

ここでは本当に無能にならないための、いくつかのポイントを解説します。

報告・連絡・相談をする

報告・連絡・相談は仕事の基本。自分はできると思い込んでいる人ほど「報連相」を怠りがちです。

不安や疑問がある場合は、恥ずかしがらずにその場で解決するようにしましょう。自己判断で業務を遂行した結果、実は大きなミスを起こしていたということにもなりかねません。。

ある程度のレベルになったら自己判断できる能力も大切ですが、迷ったときは相談できる能力の方が重要です。

仕事における報告・連絡・相談を怠らないようにしましょう。

ミスを隠蔽しない

ミスを起こしてしまったら正直に報告しましょう。

ミスを隠蔽してしまったために、被害が大きくなり、取り返しのつかない事態になっていたということも。

小さなミスでも隠さず報告したほうが結果オーライになるケースが多いです。

また、ミスを隠蔽していることがバレたら、周囲からの信頼はがた落ちです。ミスを報告するのは勇気がいりますが、隠蔽しないようにこころがけましょう。

指摘は素直に受け入れる

指摘を素直に受け入れられる人は成長します。

言われたときはイラっとするかもしれませんが、素直に受け入れることで自分自身のスキルアップにつながるし、周囲からの評価も高くなります。

とくに経験を重ねた30代以降では、プライドもあるため指摘をされるとイラっとするかもしれませんが、何歳になっても人は成長します。

謙虚な気持ちで指摘を受け入れることが重要です。

慇懃無礼にならない

慇懃無礼とは、態度や言動が丁寧すぎて、かえって無礼になっている状態をいいます。

上司や同僚に対して、失礼にならないようにと過剰に丁寧に接しているのに、空回りしていると感じることはないでしょうか?

過度に丁寧な対応をすると、心象が悪くなったり嫌味にとられたりすることもあります。

これといった正解はありませんが、自分の評価を上げるために丁寧に接しようとする場合、慇懃無礼にとられやすいかもしれません。

「自分がこう見られたい」ではなく「相手はどう感じるか」を軸に、日々の振る舞いを意識するようにするのがポイントです。

タスク管理をおこなう

タスク管理をおこなうことは、業務を進めていく上で重要です。

複数の業務が同時に進行している場合、業務の取りこぼしを回避し、業務に優先順位をつけてこなしていく必要があります。

業務内容を目に見える形で管理することで、業務の取りこぼしや期限遅れを防ぐことができるため、業務のタスク化は「無能」状態を脱出するのに有効です。

業務のタスク化は、仕事のスキルにかかわらず誰でもできることです。早速始めてみましょう。

よくある質問

最後に、自分が無能で仕事から逃げたいとお悩みの方から寄せられる、よくある質問についてまとめました。

「無能な働き者」ってなんですか?

「無能な働き者」とは、ドイツの軍人であるゼークトが提唱する組織論に出てくる言葉です。

ゼークトは、軍人のタイプを以下の4つに分類し、その傾向を分析しました。

有能な働き者判断力と行動力を備えており、仕事もきちんとこなす指示者より参謀向き
有能な怠け者判断力と行動力があり、物事を俯瞰して捉える能力に優れているリーダーなどの指示者向き
無能な働き者正しい判断力や行動力が乏しいにもかかわらず、自分勝手に動き回るため、無自覚に組織を崩壊させる本人は善意で動いているため、窮地に立たされると責任逃れをしがち
無能な怠け者積極性に乏しいが、指示には愚直に従うため、組織には必要適切な任務を与えることで組織にとって有用な存在となる
参考:Schoo for Business|ゼークトの組織論とは|無能な働き者の特徴、4分類についてわかりやすく解説

無能な働き者は、無能な怠け者よりも性質が悪いとされています。少しでも能力が足りていないと思ったら、自分勝手に行動することは慎みましょう。

40代・50代で仕事から逃げてもいいですか?

結論として、40代でも50代でも仕事から逃げていけないことはありません。

若者よりも転職のチャンスは少なくなりますが、経験者採用の求人では、40代・50代の採用事例も豊富にあります。

ただ、転職先を決めてから今の職場を退職することが重要です。

まとめ

「無能だ」と悩む人に無能な人はほとんどいないでしょう。環境や仕事内容、性格的な部分から「無能」と思い込んでいることがほとんどです。

問題なのは無能か有能かではなく、あなたが「逃げたい」と悩むほどに追い詰められているということです。

「自分は無能だ。ここを辞めたら雇ってくれるところなんてない」と悩んでいた人が、異業種への転職をきっかけに、活き活きと働くことができたということもあります。

逃げたければ逃げればいい。仕事に人生を潰されるよりもよっぽど健全です。ただ、逃げるときはやみくもに退職するのではなく、戦略的に逃げることが重要です。

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