「仕事が合わなくて辛い…」こう思ったことがある人は多いのではないでしょうか。
程度の差こそあれ、仕事をしていたら苦痛に感じる場面はあると思います。しかし、常に辛い思いをしていたり、仕事が苦痛すぎてプライベートも楽しめなくなったら黄色信号です。
仕事が合わなくて苦痛を感じながら働き続けることは、人生そのものを無駄にするリスクがあります。
この記事では、仕事が合わない理由と会わない仕事を続けるリスク、仕事が合わないときの対処法などを解説します。ぜひ最後まで読んでください。
仕事が合わない理由
仕事内容が合わない、職場の人間関係が合わない、仕事が合わないと感じる理由はさまざまです。
ここでは「仕事が合わない」と感じる理由をパターン別に解説します。
仕事内容が性格に合わない
仕事内容が性格に合わなくて苦痛を感じている人は多いと思います。
以下のような状態になっていませんか?
- 大雑把な性格なのに、細かい目視確認をする部署に配属されてしまった
- アイデアを出すのが得意なのに、単純作業の繰り返し
- 人と話すのが苦手なのに、飛び込み営業の仕事をしている
- 車の運転が苦手なのに、車移動が多い
人にはそれぞれ得意なこと・苦手なことがあります。苦手なことばかりをする毎日では「仕事が合わない」と感じるはずです。
職場の人と性格が合わない
仕事において人間関係は重要です。職場の同僚や上司とコミュニケーションがうまくいかない、話していて気が合わないといった場合も、仕事に苦痛を感じます。問題がこじれると、業務に支障が出てしまうことも。
職場にはそれぞれ、独特の雰囲気のようなものがあることが多いです。「なんとなく居心地が悪い」「浮いている気がする」と感じる場合、在籍している職場と性格が合っていない可能性があります。この場合、どちらが悪いわけでもないため、難しい問題です。
仕事にやりがいを感じられない
仕事にやりがいを感じられないと、モチベーションが上がらず、退屈な日々を送ることになります。仕事においてモチベーションは非常に重要で、モチベーションが低いと、職場での5分間がまるで1時間のように長く感じられます。
情熱を持って入社したにもかかわらず、入社してみたら「思っていたのと違った」ということも。そして「合わないだけで辞めるなんて甘えなのかな」と悩む人も多いでしょう。
自分の長所を活かせない
自分の長所を活かせる仕事は楽しく、モチベーションにもつながります。反対に自分の長所を活かせない場合、結果が出せずに辛い思いをするでしょう。周囲からの評価も思うように上がらず、自己肯定感が下がる原因にも。
自分の長所を活かせない環境では、苦痛が大きくなってしまいます。
シフト制で時間の融通が利かない
シフト制の仕事や医師・教員など代替の効きづらい仕事では、時間の融通が効かない場面が多くなります。
結婚や育児、介護などライフステージが変化すると、自分以外のことに時間を割く必要が出てきます。
ライフステージの変化をきっかけに働き方が合わなくなり、仕事の継続が難しくなることも珍しくありません。
給与が低すぎて生活が危うい
仕事内容も人間関係も問題ないけれど、給与が低すぎて生活が苦しい場合も仕事が合っていないかもしれません。
とくに子どもがいるなど、養わないといけない存在がいる場合、給与の問題は大きくのしかかってきます。
合わない仕事を続けるリスク
合わない仕事を続けることで発生するリスクについて解説します。
ストレスでメンタル不調に陥る
合わない仕事を続けることで起きるもっとも大きな問題は、ストレスからくるメンタルへの影響です。
イライラや憂鬱な気持ちが続くと、仕事だけではなく日常生活にも支障をきたします。生活の質そのものが低下してしまうため、もはや何のために働いているのかわからなくなることも。
重症化すると回復にも時間がかかるため、メンタル不調を感じたら何らかの対策が必要です。
スキルアップしにくい
人間は得意なことや好きなことほど、どんどんスキルアップします。反対に、苦手なことや嫌いなことは頑張って努力してもなかなか上達しづらいです。
苦手なことを頑張るのは大切なことですが、同じことを得意としている人よりは習熟ペースが遅くなることは否めません。仕事へのモチベーションも上がらず、悪循環に陥るリスクがあります。
一生懸命頑張ってもなかなかスキルが身につかず、辛い思いをするかもしれません。
辛い人生になる
仕事の充実度は人生に影響します。忙しくても自分が満足していれば幸せを感じますし、定時退社でもつまらない仕事では1日のうち大半を無味乾燥な気持ちで過ごすことになります。
「仕事はお金を稼ぐための手段」と割り切ればよい、という人もいますが、全員ができることではないでしょう。
仕事が合わなくて苦痛を感じる毎日が何十年も続くことは、辛い人生といえるかもしれません。
仕事が合わないと気付いたときの対処法
仕事が合わないと気付いたとき、すぐに転職をするのは場合によっては得策ではないかもしれません。
ここでは仕事が合わないと気付いたときの対処法を解説します。
自分で改善できることを探してみる
仕事が合わないとき、まずは自分で改善できることがないか探してみましょう。スキルアップのために勉強する、円滑なコミュニケーションのために自分からあいさつするようにするなど、ささいなことでも構いません。
ただし、自己啓発本にのめり込みすぎて自分を見失ったり、改善点を見つけようとして過度な自責思考になる危険性があるため、その点には注意が必要です。
仕事で大切にしたいことを明確にする
仕事が合わなくて苦痛を感じるのであれば、自分が仕事でなにを大切にしたいかを明確にすると、今後の身の振り方が見えてくるかもしれません。
- 気の合う仲間と楽しく働きたい
- スキルを磨いて活躍したい
- お金を稼ぎたい
- プライベートとの両立を優先したい
仕事で大切にしたいことは人それぞれです。仕事で大切にしたいことが今の環境で実現できるのかを考えてみましょう。
周囲の人に相談してみる
仕事が合わなくて苦痛を感じているときは、ひとりで悩まずに周囲の人に相談することが大切です。
他者からみた客観的なアドバイスで、思わぬ解決策が見つかるかもしれません。人に話す事で自分の気持ちも整理できますし、辛い気持ちを吐き出すことでスッキリできます。
もしかしたら自己評価が低すぎて合わないと感じているだけかもしれませんよ。
仕事は最低限にしてプライベートを充実させる
直接的な解決策ではありませんが、自分の日常における仕事のウェイトを最小限にし、プライベートに全振りするのもひとつの手段です。
仕事では我を殺して、趣味や家庭などのプライベートに全力を注ぐことで、自分にふりかかるストレスを最小限に抑えます。
「仕事は仕事」と割り切る精神力が必要なので、向き不向きのある方法です。
転職する
自分なりに解決しようと頑張ったものの事態が好転する見込みがないときは、転職を視野に入れて検討しましょう。リスクと手間はありますが、事態を好転させるにはもっとも効果が大きい方法です。
すぐ転職しないにしても、転職を意識することでチャンスが舞い込んでくるかもしれません。
- 求人情報をチェックする
- 実際に転職をした人に相談する
- 転職エージェントに登録してみる
外の世界にアンテナを張ることが重要です。
転職を急がないほうがよい場合
ここでは転職を急がないほうがよい場合について解説します。決して転職するなというわけではないのでご注意ください。
入社して半年以内
入社して半年以内の場合、環境に慣れないストレスで辛い思いをしているのかもしれません。
慣れない仕事に前の職場とは違った慣習…一度にさまざまなことが変わるため、最初のうちは辛いことが多いかもしれません。
環境に慣れてくれば解決できる可能性があるため、しばらく様子をみてみましょう。
労働環境や待遇に不満がない
労働環境や給料などに不満がない場合、転職することで待遇が悪化するリスクがあります。転職してから「こんなはずじゃなかった…」とならないために、転職することで発生するリスクについて明確にした上で転職することが重要です。
とくに家庭を持っているなど、プライベートでも責任のある人は要注意です。
合わない仕事を辞めて転職するときに気をつけること
合わない仕事を辞めて転職を検討するとき、早く環境を変えたい一心から、多くの人が焦ってしまう傾向にあります。
焦って転職をして失敗しないために、転職活動をするときに気をつけたほうがよい点について解説します。
「嫌い・苦手」を回避する方向で考える
転職先を決めるときには、「好き・得意」を軸にするよりも「嫌い・苦手」を回避する方向で考えましょう。
仕事をしていれば、よっぽど苦手なことではない限り、何らかのやりがいや楽しみを見つけられるものです。
少し後ろ向きに感じられるかもしれませんが、「仕事が合わなくて苦痛」という状況を避けるには消去法で考えたほうがうまくいくケースが多くあります。
客観的な性格診断ツールを活用する
自分の嫌いなことや苦手なことを考えるときは、なるべく客観的に性格を把握するようにしましょう。
「ジョハリの窓」というものをご存じでしょうか。ジョハリの窓とは、「自分は知っている自分」「自分は知らない自分」「他人は知っている自分」「他人は知らない自分」の4つの切り口から、自己分析を推進する心理学モデルです。
自分が知覚している性格は4つのうち2つしかないということになり、転職先を検討するときには「自分の知らない自分」に目を向ける必要があります。
ジョハリの窓については集団でのワークが実施されます。Webでも診断できるツールがありますので、ぜひ活用してみてください。
参考:適性検査「ポテクト」|ジョハリの窓で自己分析 ~ジョハリの窓とは、やり方、項目例、アプリ診断、社員研修~
転職理由はポジティブに言い換える
履歴書や面接で転職理由を伝えるときは、ポジティブに言い換えましょう。
- 仕事にやりがいを持てなかったので退職した→転職先の会社でどういった風に働きたいかをアピール
- 人間関係が原因で退職した→チームで連携を取って高め合いながら働きたい
転職前の会社の悪口にならないよう、未来志向で考えるのがポイントです。
よくある質問
最後に、仕事が合わずに悩んでいる人から多く寄せられる質問に答えます。
仕事が合わないときのサインは?
以下の状態が続く場合、仕事が合っていないのかもしれません。この記事で解説した対策に取り組んでみてください。
- ミスが多い
- やりがいを感じない
- なんとなく職場になじめない
- 自分は周囲より劣っていると感じる
- 目標となる先輩や上司がいない
仕事を辞めたいけど次がない…どうしよう?
まずは行動しましょう。
- 求人情報をチェックして気になった案件にはどんどん応募する
- 自分のスキルを活かせる仕事を分析する
- 周囲に転職活動中であることを相談し、リファラル採用を狙う
次の仕事の目途がないまま辞めてしまったり、今の職場を辞めたいあまりに焦って転職先を決めたりすると、さらにブラックな職場に当たってしまうリスクがあります。
辛い気持ちにまかせて行動せずに、冷静に行動することが大切です。
まとめ
仕事が合わなくて苦痛と感じるのであれば辞めること自体は問題ありません。苦痛を感じながら我慢して仕事を続けることはデメリットだらけです。
しかし、場合によっては仕事を辞めないほうがよい場合があるのも事実です。我慢して得られるものもあるかもしれません、しかし、我慢をしすぎて自分が崩壊してしまっては元も子もないため、むやみに耐えればよいわけではありません。
仕事を続けるかどうかは明確な答えはなく、自分の状況を客観的に分析して、進退を決めることが重要です。
そして転職を検討するときは、なぜ合わないのか、次はどのような仕事に就けばよいのかなどの自己分析をおこなわないと、同じことの繰り返しとなるリスクがあります。
業種そのものが合わない場合、転職には勇気もいるし情報収集も難しいでしょう。そのようなときは転職エージェントに相談してください。エムアイエスエージェントは一人ひとりの希望やスキルに合わせて、転職をサポートします。