CADオペレーターは、専門の学校に通わずとも手に職がつくため、人気のある職種です。
CADオペレーターに興味があるものの「なんだか難しそう」「自分にもできるか不安」とはじめの一歩を踏み出せない人もいるのではないでしょうか。
この記事では、CADオペレーターに向いている人や必要なスキルについて解説します。CADオペレーターに興味のある人はぜひ参考にしてください。
CADオペレーターに向いている人
CADオペレーターは、設計図をコンピュータ上で作成する重要な役割を担います。CADオペレーターに向いている人の特徴を以下にまとめました。
- 図形に苦手意識がない人
- 細かい作業が苦痛ではない人
- 几帳面な人
- 集中力がある人
- モノづくりに興味がある人
- コミュニケーションが苦手ではない人
- 向上心がある人
図形に苦手意識がない人
CADオペレーターは、設計図を基に3次元モデルを作成したり、2次元図面を作成したりする仕事です。そのため、図形を正確に把握し、それをコンピュータ上で再現する能力が求められます。
図形を立体的に捉える力や、空間認識能力が高い人は、CADオペレーターに向いていると言えるでしょう。また、図形だけでなく、数値や計算にも強いことも重要です。
細かい作業が苦痛ではない人
CADでの作業は、非常に細かい作業の繰り返しです。たとえば、線の一本の太さや、寸法の誤差など、ミリ単位の精度が要求されることも少なくありません。
そのため、細かい作業をコツコツとこなす忍耐強さが必要です。また、集中力を途切れさせずに作業を続けることができることも重要です。
几帳面な人
CADで作成した図面は、製品の設計や製造に直接結びつくため、正確性が求められます。そのため、几帳面でミスを恐れず、慎重に作業を進めることができる人が向いています。
また、図面だけでなく、作業手順や報告書なども正確に作成できることも重要です。
集中力がある人
CAD作業は、周囲の音や視覚的な刺激に邪魔されやすい作業です。そのため、周囲の状況に左右されずに、自分の仕事に集中できる高い集中力が必要です。
長時間同じ作業を続ける場合でも、集中力を維持できることも重要です。
モノづくりに興味がある人
CADで作成した図面は、最終的には製品となって世に出ます。そのため、モノづくりに興味があり、自分の作ったものが形になることに喜びを感じることができる人は、CADオペレーターの仕事にやりがいを見つけることができるでしょう。
また、新しい技術やソフトウェアの習得にも積極的に取り組む姿勢が求められます。
コミュニケーションが苦手ではない人
CADオペレーターは、設計者や他の部門の人々と連携して作業を進めることが多く、コミュニケーション能力が求められます。設計者の意図を正確に理解し、自分の考えを相手に伝えることができることが重要です。
また、チームで一つの目標に向かって協力していくことも求められます。
向上心がある人
CADのソフトウェアは、日々進化しており、新しい機能や操作方法が常に登場しています。そのため、常に新しい知識や技術を習得しようとする向上心が必要です。
より効率的な作業方法を模索したり、新しいアイデアを提案したりすることも求められるでしょう。
CADオペレーターに必要なスキル
CADオペレーターに必要なスキルは以下の3つに大別できます。
- パソコンスキル
- CADソフトのスキル
- 就職した業界の知識
最低限のパソコンスキル
CADオペレーターは、パソコンを主なツールとして作業を行います。そのため、基本的なパソコン操作は必須です。WordやExcelなどのOfficeソフトを使いこなせることはもちろん、インターネット検索やメールの送受信など、ビジネスパーソンとして必要なスキルも求められます。
さらに、CADソフトだけでなく、設計データの管理や共有に用いられるPDMシステムなどの操作も求められる場合があります。
最低限のパソコンスキルは、未経験可の求人であっても必要となります。
CADソフトのスキル
職場で使用しているCADソフトのスキルは必須です。未経験可の求人であれば、入職してから研修などでスキルを身につけることもできるため、入職時点で求められるスキルレベルは求人ごとに差があります。
CADソフトは、2次元CAD、3次元CADなど様々な種類があり、業界や企業によって使用するソフトが異なります。そのため、特定のCADソフトのスキルだけでなく、CADソフト全般を扱うための基礎的な知識があれば、就職先の幅が広がります。図面の作成、編集、3Dモデリング、シミュレーションなど、CADソフトでできることを幅広く理解しておくことが重要です。
また、新しいCADソフトが登場した場合にも、短期間で習得できる能力も求められます。
就職した業界の知識
CADオペレーターは、建築、機械、電気など、様々な業界で活躍することができます。それぞれの業界で扱う製品や構造は異なり、CADで表現する内容も異なります。そのため、就職を希望する業界の知識を身につける努力が重要です。
たとえば建築業界であれば、建築基準法や構造計算などの知識、機械業界であれば、機械設計の基礎知識などが挙げられます。これらの知識があれば、設計者の意図をより深く理解し、より正確な図面を作成することができます。
就職した業界の知識は、設計者とのコミュニケーションを円滑に進める上で非常に重要です。
CADオペレーターにおすすめの資格
CADオペレーターに資格は必須ではありません。しかし、関連する資格を取得することで、自分のスキルを客観的に評価してもらえるようになります。就職活動や転職活動で有利に働くのはもちろんのこと、スキルアップにもつながります。
ここでは、CADオペレーターにおすすめの資格について詳しく解説します。
CAD利用技術者試験
一般社団法人コンピュータ教育振興協会が主催する、CADオペレーターとしての技能を証明するための試験です。2次元CADと3次元CADの2種類があり、それぞれ基礎、2級、1級とレベルが分かれています。
この資格のメリットは、基礎的なCADスキルを幅広く評価される点です。初心者から経験者まで、自分のレベルに合わせて受験できるため、ステップアップに役立ちます。
オートデスク認定資格プログラム
Autodesk社のソフトウェア(AutoCAD、Revitなど)の専門知識と操作スキルを認定するプログラムです。Autodeskは、世界中で広く利用されているCADソフトウェアの開発元であり、この資格を取得することで、Autodesk製品の専門家としての地位を確立することができます。
企業によっては、Autodesk製品の利用を推奨している場合もあり、就職や転職の際に有利に働くことがあります。
CAD実務キャリア認定制度
CAD実務キャリア認定制度 日本CAD協会が実施する認定資格制度です。
CADオペレーターとしての実務経験や知識を評価し、3次元CADトレーサー、3次元CADアドミニストレーター、CADアドミニストレーターの3つのレベルで認定されます。
実務経験に基づいたスキルを評価する資格のため、実務で培った経験を活かしてより高度な業務に携わりたいと考えている方におすすめです。
建築CAD検定資格
一般社団法人全国建築CAD連盟が主催する、建築CADに特化した資格試験です。
建築CADの操作スキルだけでなく、建築図面の読み解き方や建築に関する基礎知識も問われます。建築業界で働きたいと考えている方や、建築CADのスキルアップを目指している方におすすめです。
未経験からCADオペレーターになるには
CADオペレーターに興味があるものの、どのようにチャレンジすればよいかわからない人もいるかと思います。
ここでは、未経験者がCADオペレーターになる方法を解説します。
未経験OKの求人に応募する
未経験からCADオペレーターになることは十分可能です。多くの企業で未経験者を積極的に採用しています。
未経験OKの求人は、求人サイトや転職サイトで「CADオペレーター 未経験」などのキーワードで検索すると見つけられます。未経験者向けの研修制度が整っている企業を選ぶのが成功のポイントです。
職業訓練やCADスクールを受講する
未経験からCADオペレーターを目指す場合、職業訓練やCADスクールを受講するのもおすすめです。ある程度のスキルを身につけることで、転職への不安を解消できるでしょう。
職業訓練では、CADの基本操作から実務で役立つ応用スキルまで、体系的に学ぶことができます。また、CADスクールでは、短期間で特定のCADソフトのスキルを習得することができます。
職業訓練やCADスクールで学んだことを活かして、自信を持って求職活動を進めましょう。
専門の派遣会社に登録する
CADオペレーターの仕事に興味はあるけれど、正社員として働くことに不安があるという方もいるでしょう。そのような人は、専門の派遣会社に登録することをおすすめします。
派遣会社では、CADオペレーターの求人を多数扱っており、自分のスキルや希望に合った仕事を紹介してもらえます。派遣社員として働きながら、CADのスキルを磨き、正社員への転換を目指すことも可能です。
まとめ
CADオペレーターは、図形に対するセンス、細かい作業に対する丁寧さ、集中力、コミュニケーション能力など、さまざまな能力が求められる仕事です。これらの能力を活かして、モノづくりの一端を担いたいという人には、おすすめの仕事と言えるでしょう。
CADオペレーターになるには、複数の方法がありますが、共通して大切なのは、積極的に行動することです。ひとりで情報取集するのが難しいと感じる人は、エムアイエスエージェントにご相談ください。専任のアドバイザーがあなたのキャリア構築を二人三脚でサポートいたします。