エンジニアも3年目となると、ひと通りの経験をして、エンジニアとしての向き不向きがわかってくるもの。
「エンジニアに向いていないかも」と転職を検討している3年目エンジニアも多いのではないでしょうか。
この記事では、エンジニアに向いていない人の特徴や、向き不向きを判断するポイント、転職を考えるときに押さえておくべきポイントを解説します。
ぜひ最後まで読んでください。
エンジニアに向いていない人の特徴
エンジニアの仕事は地道な作業と主体性が求められます。ひとりで黙々と作業をするイメージですが、チームで仕事をすることが多いためコミュニケーション能力も求められます。
地道な作業やコミュニケーションが苦手な人はエンジニアの仕事が辛いかもしれません。
その他にもエンジニアに向いていない人の特徴を解説します。
IT技術に興味がない
安定しているからといった理由でエンジニアになったものの、IT技術に興味がない人はエンジニアに向いていないといえます。
IT技術は日進月歩で進化します。そのため最新の技術を学び続けることが求められますが、根底に「ITに興味がある」という気持ちがなければ、自主的な学びは長続きしません。
IT技術に興味がなければ、仕事そのものに楽しさを見出すことが難しく、モチベーションも低下してしまいます。
そのためIT技術に興味がない人は、エンジニアを続けることは難しいでしょう。
仕事に対して主体性がない
仕事に対して受け身で、主体性がない人はエンジニアに向いていません。
エンジニアは問題解決能力が求められます。言われたことをこなすだけではなく、進んで考え、トライ&エラーを繰り返しながら業務にあたることが重要です。
自ら進んで情報を求め、自分を高めていくことができなければ、エンジニアの仕事を続けるのは難しいでしょう。
地道な作業が得意じゃない
地道な作業が苦手な人もエンジニアに向いていないかもしれません。
システム開発の仕事では、日々のプログラミングの積み重ねで何か月もかけてシステムを開発します。
エラーが発生した場合は、コードを見直して、膨大なコードのうちのひとつのエラーを発見する必要があります。
地道にコツコツと物事を積み重ねたり、細かいミスを発見したりするのが苦手な人は、エンジニアの仕事に苦痛を覚える可能性が高いでしょう。
チームで仕事をするのに苦手意識がある
チームで仕事をするのに苦手意識がある人は、職種によりますがエンジニアの仕事に向いていないでしょう。
プロジェクト開発は基本的にチームでおこないます。インフラエンジニアも、メンバー内での報告や相談が必須です。
場を盛り上げるようなコミュニケーション能力は必要ありませんが、業務に必要な事項を滞りなく伝える能力や、相手を不快にさせないコミュニケーション能力は必要です。
とくにトラブルがあったときに隠ぺいしようとする人は、致命的なエラーを引き起こしかねないため、エンジニアには向いていません。
プログラミングのセンスがない
プログラミングにはセンスがあります。センスというのは効率化と置き換えてもよいでしょう。
プログラミングは、いかにシンプルなコードで効率化を図れるかが重要です。
生真面目にすべてのコードを暗記しようとする、エラーが起きても原因を考えずにその場しのぎの対応しかできない、といったタイプの人は、プログラミングのセンスに乏しいかもしれません。
エンジニアに向いていないかを判断するポイント
エンジニアに限らず、今の仕事に向いていないかを判断するには、メンタル面・スキル面・環境面で違和感がないかを考えることがポイントです。
具体的なポイントについて解説します。
仕事にやりがいや楽しさを感じているか
エンジニアの仕事にやりがいや楽しさを感じていますか?
仕事が楽しくて寝る間を惜しんで仕事、とまではならなくてもよいですが、仕事そのものにやりがいを見出せていることが重要です。
お金や生活のためだけに我慢してエンジニアとして働いている状況が3年も続いているのであれば、向いていないといえるかもしれません。
自分の得意なことやスキルを発揮できているか
自分の得意分野を活かせないような職種は、その仕事には向いていないといえます。
たとえば論理的に物事を考えるのは苦手だけど、会話で人を和ませるのが得意な人は、効率重視・課題解決重視のエンジニア職では持ち前の能力を十分に発揮できません。おそらく接客業など人に接する仕事が向いているでしょう。
エンジニアに必要なスキルに対して苦手意識があるのであれば、エンジニアに向いているとは言い難いです。トレーニングでスキルを身につけることはできますが、そこまでしてエンジニアにこだわるのか、一度考えたほうがよいでしょう。
仕事内容に納得しているか
与えられている仕事内容に納得していない状態が長期で続いており、改善の見込みがないのであれば、今の仕事に向いていないかもしれません。
仕事をしていれば、納得のいかない業務を割り振られることは誰しもあります。
しかし3年もエンジニアとして働いた上で、根本的に納得できない状態が続いているのであれば、環境を変えることを検討したほうがよいでしょう。
今の仕事を続けて未来の自分がイメージできるか
このまま働き続けて、未来のビジョンが想像できますか?
プロジェクトのリーダーとしてメンバーを引っ張っている姿、分野のスペシャリストとして活躍している姿、未来の姿はさまざまです。
もし未来のビジョンが想像できないのであれば、違う仕事に視野を広げてもよいかもしれません。
労働環境に問題はないか
長時間勤務の常態化、度重なる休日出勤などで疲労が溜まっている場合、もしくは人間関係に問題がありストレスを溜めている場合、立ち止まって考えたほうがよいでしょう。
心身の疲労が溜まってしまうと、人間は必要以上に物事をネガティブに考えます。
「向いていないかもしれない」という思いは、現在の職場環境に起因するものかもしれませんし、エンジニアの職種特有のものに起因しているかもしれません。
エンジニアに向いていない3年目が仕事を続けないほうがよい理由
向いていない仕事を続けると、心身エンジニアに向いていないと気付いた場合、無理をして仕事を続けないほうがよい理由を解説します。
向いてないと思う勘は当たっていることが多い
3年目ともなると、職場でひと通りの経験をしています。その上で「向いていない」と思うのであれば、その感覚を信じて間違いないでしょう。
3年経っても雑用ばかりであまり経験値が積めていないのであれば、職場環境に問題がある可能性が高いため、何らかの対策をとるべきです。
メンタルがやられる
給料のためだけに1日のうち長い時間を仕事に費やすのは、思っているより辛いものがあります。
精神衛生上よくないため、無理をして仕事を続けないほうがよいでしょう。
スキルの習得効率が悪い
エンジニアは常に学び続けることが求められます。
モチベーションが低いと積極的に勉強する気が起きないため、スキルが身につきにくいです。
そしてさらにモチベーションが下がり、自己肯定感も下がってしまうため、無理をして続けることはおすすめしません。
エンジニアに向いていないと仕事ができないは微妙に違う
3年目エンジニアでは、仕事ができないと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
仕事ができないと感じるのは主観による部分が大きいです。もしかしたら自分へのハードルを高く設定しすぎて「バリバリ活躍できない=仕事ができない」と思っているのかもしれません。
向いていないと感じるのは気持ちの問題なのでどうしようもありませんが、「エンジニアの仕事は嫌いじゃないけど仕事ができない」と悩んでいるのであれば、1人で悩まずに上司や周囲の人に相談することをおすすめします。客観的な意見をもらうことで、悩みが解決する可能性が高くあります。
エンジニアに向いていないと気づいたら考えるポイント
エンジニアに向いていないと気づいたら、焦って転職先を探す前に考えるべきポイントがあります。
焦って転職先を決めて、再び向いていない職場に転職してしまうことは珍しくないためです。
転職するにせよしないにせよ、後悔しないために明確にすべきポイントを解説します。
向いていないと思うポイントを明確にする
エンジニアに向いていないと気付いたら、下記のポイントを明確にしましょう。
- エンジニアそのものが嫌なのか
- 今の仕事が嫌なのか
- 今の職場環境が嫌なのか
たとえば職場内の人間関係に問題があるのであれば、エンジニアをやめなくても職場環境を変えることで解決する可能性があります。
運用保守の仕事が嫌なのであれば、職種を変えることで解決するかもしれません。
IT技術に興味がないのであれば根本的な部分でエンジニアに向いていないといえますが、向いていない原因を明確にすることで、取るべき行動が変わります。
理想の働き方を明確にする
職種だけではなく、理想の働き方も明確にします。
具体的には、以下の項目を明確にしておくとよいでしょう。
- リモートかオフィス出社か
- 残業はどの程度なら許容できるか(残業しても稼ぎたいor稼げなくても自分の時間を大切にしたい)
- 休日出勤はどの程度なら許容できるか
- 土日祝休みか平日休みか など
働き方は仕事内容と同じくらい人生の満足度を左右します。100%理想の働き方は難しいかもしれませんが、もし転職をすると決めたのであれば、転職先を決めるのに重要な要素であるのは間違いありません。
スキルの棚卸をする
今までのキャリアやスキルを棚卸しすることも重要です。エンジニアとしてのスキルやこれまでの経験、学生時代に学んだことなど、自分の強みを明確にします。
スキルの棚卸をした上でこれからの方向性を考えると、取るべき手段が見えてくるでしょう。
自分のセールスポイントを整理しておくと、転職する場合にも役立ちます。自分のスキルを活かせる転職先を探しやすくなり、面接でもしっかり自分をアピールできるようになります。
3年目エンジニアが転職を成功させるポイント
転職をすると決めたなら、条件に合う職場に転職したいですよね。
3年目のエンジニアが転職を成功させるポイントを紹介します。
ぜひ参考にしてください。
転職先の企業研究を念入りに行う
転職をする際には、転職先の企業がどのような企業なのかを念入りに調べましょう。
給料や休日など表面上の条件だけで転職先を決めてしまうと、転職先とのミスマッチが発生する可能性があるためです。
具体的には以下のような項目を調べておきましょう。
- 事業内容
- 企業の強み・他社との違い
- 経営者の考え・経営理念
- 社風・社員の声
できればenライトハウスなどの口コミサイトで評判を確認しておくと、社員の本音を知ることができます。
エージェントへの相談も視野に入れる
自分で情報収集をするのには限界があるもの。そのようなときはエージェントへの相談も視野に入れましょう。
エージェントならではの情報網で、表には出てこないような情報を知ることができます。
エージェントに相談することで希望条件やスキルに合った提案をしてもらえるため、効率よく転職活動を進められます。
転職活動に不安のある人は、エージェントへの相談を検討してみましょう。
業務に対する前向きな姿勢をアピールする
中途採用や第二新卒の場合、スキルのアピールと同様に重要なのが、業務に対する姿勢のアピールです。
中途転職者の一部には、社会経験があるあまりに、プライドが高くて泥臭く頑張ることに抵抗を示す人もいます。
とくに異業種に飛び込む場合は、スキルの面では新人です。同業種に転職する場合でも、職場それぞれのやり方があるため、自分流にこだわる人より、素直に転職先のやり方を取り入れられる人のほうが好まれます。
面接では、謙虚に前向きな姿勢で頑張る気持ちがあることをアピールしましょう。
退職しやすいタイミングで転職する
退職をする際は、業務の引継ぎなどを考慮して、ゆとりのあるスケジュールで退職しましょう。
プロジェクトの途中は避け、区切りのよいタイミングで退職することも大切です。
無理やり退職してしまうと引き止めに合う可能性もありますし、心象もよくありません。
引継ぎが十分にできる程度に余裕を持たせられるよう、転職先の入社日にも気を配りましょう。
よくある質問
最後に、3年目のエンジニアについてよくある質問をまとめました。
エンジニア3年目の目安レベルは?
エンジニア3年目のレベルは、保守やプログラミングなどの下流工程を独力ででき、基本設計や要件定義などの上流工程に携わった経験がある、というのがひとつの目安でしょう。
下流工程から上流工程まで、ひと通りの経験を積んでいれば、3年目の目安レベルは達成したといえます。
また社会人としてのコミュニケーションスキルや、電話応対など一般的な仕事のスキルも求められます。
エンジニアの異業種転職でおすすめの仕事は?
エンジニアの異業種転職でおすすめの仕事は、異業種転職を検討する理由で違ってきます。
たとえば、人と直接かかわる仕事がしたいという理由で人に看護師を勧めることはできますが、不規則な勤務が辛くて転職する人に看護師は勧められません。
自分がなぜ異業種転職をしたいかを分析し、「これが嫌だから転職する」要素を避けられる職種に転職しましょう。
自己分析と転職先の研究をして後悔のない選択を
向いていない仕事を続けるのは、ものすごく大きなストレスがかかります。一度しかない自分の人生、「向いていない」と思いながら生活のために働き続けるのは避けたいですよね。
3年目だと第二新卒扱いでポテンシャル採用をする企業もたくさんあります。エンジニアの仕事で培ったスキルや経験は、転職先の企業でも活かせるでしょう。
自己分析の結果、エンジニアとしてもう少し頑張ると決めたのならそれもよし、転職すると決めたのなら転職先の研究はしっかりとおこないましょう。
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