大切な家族を養うため、歯を食いしばって頑張っている既婚男性の皆様、毎日お疲れさまです。もしかしたら以下のようなお悩みをお持ちではないでしょうか?
- 給料が安すぎて生活が苦しい
- 今の仕事以外に本当はやりたいことがある
- 家族と過ごす時間を増やしたい
- ストレスで仕事を辞めたいけれど生活があるから辞められない
この記事では、既婚男性が転職を思いとどまる原因や既婚男性が転職を成功させるポイントを解説します。
転職をお考えの既婚男性の方や、パートナーが転職を考えている女性の方にぜひ読んでもらいたい記事です。
既婚男性の転職に立ちはだかる壁
既婚男性の転職には、生活の安定を重視する妻からの反対や、終身雇用の考え方が根強い親からの苦言など、周囲からの反対を受けることがあります。
収入が不安定になるリスクは否めないため、既婚男性の転職を阻む壁となるのです。
妻の反対
既婚男性の転職で、妻から反対されるケースは珍しくありません。
妻が扶養内パートや専業主婦の場合、生活に必要な収入源を夫に依存している状態です。妻が正社員でも、出産や育児などキャリアの中断で、夫のほうが収入が安定している家庭も多いです。
転職して夫の収入が減るということは、家計が困窮することに直結するため、生活の安定を考えたときに反対されるのです。
とくに子どもがいる場合は、教育費もかかり、子どもを路頭に迷わせるわけにもいかず、転職を反対されるケースはさらに多くなります。
親世代からの苦言
自分、または妻の親から反対されることもあります。
親世代は終身雇用の時代を現役で過ごし、家庭を持ったら一家の大黒柱としてひとつの会社で勤め上げるものだと考えている人も多くいます。
現在は一部の企業を除き、かつてのように年功序列でどんどん賃金が上がる会社ばかりではありません。親世代には、企業に在籍していれば年功序列で賃金が上がるものだと疑わない人もいるため、「わざわざ安定を手放してまで…」と、頭ごなしに反対される場合もあります。
親自身が大企業で定年まで働いていた場合、反対される傾向は強くなるでしょう。
収入が不安定になるリスク
転職先によっては、収入が減ったり不安定になったりします。
とくに、フリーランスに転向した場合や起業した場合は、最初の頃は収入が不安定になる可能性が高いです。
また、一部の企業では、求人情報と実際の給料が異なるケースもあり、いざ転職したら思っていたより給料が少なかった、といったことも。
収入が不安定になるリスクは、転職ではゼロにはできないでしょう。
生活リズムが変わるリスク
転職に伴って勤務体制が変わる場合、生活リズムも変化します。
たとえば長距離トラックの運転手になった場合は、数日家に帰れないことも珍しくありません。シフト制の仕事であれば、土日に出勤する必要もあります。
独立したのであれば、必要があれば休日だろうが夜間だろうが顧客対応に追われること、も。
とくに、カレンダー通りの職場から上記のような仕事に転職した場合、夫婦で過ごす時間が減ったり、休日の妻の負担が増えたりと、家庭の生活リズムが大きく変わります。
既婚男性が転職に踏み切ったほうがよい理由
リスクばかりが意識されやすい既婚者男性の転職ですが、転職に踏み切ったほうがよいケースも、もちろんあります。
ストレス過多は私生活にも悪影響だから
合わない仕事や過労でストレスが溜まると、私生活にも悪影響を及ぼします。
仕事のストレスを家庭に持ち帰ってしまい、妻や子どもにイライラしてしまったり、疲労困憊で休みの日は1日中寝て過ごしたりと、ストレスフルな状態が続くと、家族で楽しく過ごす時間を取れなくなってしまいがちです。
生活のために働いているとはいえ、家庭生活がうまくいかなくなってしまったら本末転倒です。
人手不足の会社が多いから
労働人口の減少により、人手不足の会社は増加しています。リーマンショックの時期や就職氷河期の頃と比較すると、中途採用でも好条件の案件も多くなっています。
業績が伸びている会社であれば、積極的に増員を図っているため、中途採用でも転職しやすいでしょう。
同業種に絞ると選択肢が少なくなりますが、異業種まで幅を拡げて検討すると、好条件の案件が見つかりやすくなります。
「既婚者」ステータスは転職に有利になることもあるから
会社によっては、「既婚者=信用できる」と考えるところも。そのため、会社によっては、既婚者ステータスで採用に有利になることもあります。
なかには「既婚者だからそう簡単には辞めないだろう」と考える会社もあります。
既婚男性の転職タイミング
既婚男性の転職に適した時期について解説します。
住宅ローンを組んだ後
もし住宅ローンを検討しているのであれば、転職は住宅ローンを組んだ後にしましょう。
住宅ローンの審査では勤続年数が大きく評価されます。転職によって収入が増えたとしても、転職年数が浅ければローンに通らないこともあります。
転職してすぐ住宅ローンを組むのは難しいので注意が必要です。勤続年数のジャッジは金融機関によって異なりますが、概ね3年以上あれば安心でしょう。
参考:SBI申請銀行|住宅ローンの申し込みに勤続年数は関係ある?転職の場合も確認
子どもが小学校に入学して落ち着いた頃
子どもが小学校に入学してしばらく経ったタイミングも、転職にはおすすめです。
子どもがまだ小さいうちは、育児にかかる時間的労力も大きく、転職して生活リズムが不安定になることは高リスクです。
また、保育園に入園させるのであれば就労証明書が必要なので、転職のタイミングによっては就労証明書が発行できずに、保育園に入れないということも。
また、中学・高校となると、学費や塾のお金、生活費など子育てにかかるお金も増える傾向にあります。そのため、小学校に入学して落ち着いたタイミングが転職に向いているのです。
妻の出産前後は避けた方が無難
妻の出前後は転職を避けたほうがよいでしょう。
妊娠・出産は心身共に負担がかかります。夫の転職で生活基盤が揺らぐと、妻に心労がかかることは容易に想像できます。
共働きであっても、産前産後は働くことができないため、金銭的な不安は避けられません。
子どもが産まれることにより生活リズムも変化します。ただでさえ大変なのに転職で夫の生活リズムが変化すると、妻へ過大な負担がかかってしまいます。
出産前後は、今までの生活を崩さないほうが無難です。
年齢制限のある職種は1年でも早く
自分が就きたい仕事に年齢制限が設けられている場合は、上記にかかわらず1年でも早く転職活動をしましょう。
雇用対策法の改正により平成19年から、労働者の募集に際して年齢制限の設定が禁止されています。
しかし例外事由もあり、長期勤続によるキャリア形成を図る場合などは「35歳以下」などの年齢制限が定められていることもあります。
応募した求人に年齢制限が設けられている場合は、早く行動しましょう。
参考:厚生労働省|労働者の募集・採用における年齢制限禁止についてのリーフレット
既婚男性が転職で苦労すること
既婚男性の転職には、既婚者ならではの困難があります。
大胆なチャレンジはしにくい
既婚男性は、独身者と比べて大胆なチャレンジはしにくくなります。
家族の生活を守る必要があるため、長期的に収入が不安定になったり、あまりにも忙しすぎて家に帰れなくなるような仕事では、家庭生活の維持が困難です。
「未経験だけど飲食店を開業」や「フリーターになってミュージシャンになる夢を追いかける」などといった、生活基盤が大きく揺らぐような大胆なチャレンジは難しいでしょう。
既婚男性の転職では、その仕事に就いても生活を維持できるかを考える必要があります。
当面の生活資金を用意しておく必要がある
既婚男性が転職をする際には、今より収入が下がっても生活できるように、ある程度まとまったお金を用意しておく必要があります。
今の仕事の給料が低くて転職を考えているのであれば、まとまった生活資金の準備は難しいかもしれません。
しかし、収入アップを見込んで転職しても、最初のうちは収入が安定しないこともありますし、「思ったより稼げなかった」ということもあります。
できれば半年、少なくても3か月程度の生活費を確保しておくと安心です。
遠方への転職はしにくい
子どもがいる場合、引っ越しを伴うような遠方への引っ越しは難しいでしょう。
引っ越しするほど遠方への転職ということは、子どもの転校は避けられません。子どもにとって転校は、大きなストレスです。今の環境がよいのであれば、転校することで環境が悪化するリスクもあるため、かなりリスキーです。
絶対に転校させてはいけないわけではありませんが、子どもの性格や今の生活環境などを考慮して判断するようにしましょう。
既婚男性が転職を成功させるポイント
既婚男性ならではの転職を成功させるポイントについて解説します。
待遇に妥協をしない
既婚男性が転職を成功させるためには、待遇面に妥協をしないことが重要です。
給料や休日体制など、譲れないラインを明確にしておくことで、転職した後のギャップが少なくなります。
求人票に記載してある賃金だけではなく、昇給についても確認をしましょう。とくに、転職前は大企業や公務員など、昇給がしっかりしている職場から転職した場合、転職先の昇給幅が低く感じられることもあります。
目先の給料だけではなく、長い目で見たときの賃金についても条件を定め、妥協しないようにしましょう。
妻の就業意欲を事前に確認する
転職先を決める際は、妻の就業意欲も確認しておきましょう。
- 専業主婦なら今後働く意思はあるか
- 扶養内勤務なら扶養を外れてもいいか、もしくは仕事を辞めたいか
- フルタイム勤務なら、このままフルタイムを続けるか、仕事をセーブしたいか
- 妻自身にも転職したい気持ちがあるか
夫婦それぞれの意向が叶えられる転職ができるよう、夫婦間での意思疎通を確実にする必要があります。「きっと働いてくれるだろう」と、妻の収入をアテにした転職をした結果、実は妻は働く気がなかった、といった事態は回避したいですね。
転職活動の期限を決める
転職活動をする際は、事前に期限を決めておくとよいでしょう。
「転職したいなぁ」と思いながら働くのは、現在の仕事の能率にも悪影響です。長引く転職活動は、家族の不安も強くなります。
ズルズルと求人を探すよりも、スパッと期限を決めて集中的に活動するほうが、本気度も上がってよい求人に巡り合える確率が高くなります。
転職先を決めてから今の職場を辞める
既婚男性が転職活動をする場合、転職先を決めてから今の職場を辞める手続きをしましょう。
辞めたい気持ちが強く、焦って先に転職をすると、とにかく次の職場を見つけないといけなくなるため、条件の悪いところで働かざるを得なくなります。最悪の場合無職になることも。
今の環境が辛いと、逃げの姿勢になってしまう気持ちは分かります。しかし、家族がいるのであれば、今よりもよい状態にする、プラスの転職をするようにしましょう。
既婚男性の転職は戦略的に
転職市場の活性化により、既婚男性の転職は珍しいことではなくなりました。しかし、いまだに「男性=大黒柱」の価値観は根強く、妻や親など家族に転職を反対されることは少なくありません。
だからこそ、家族を安心させられるように、戦略的な転職が重要となります。
- 譲れない条件を明確にする
- 万が一の生活費を貯めておく
- 目先の給料だけではなく長期的な成長も考慮する
- ライフイベントを考えて転職時期を検討する
少なくとも上記の項目を押さえて、家族の不安を解消することが重要です。
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