「社内SE疲れた…辞めたい」そう思っていませんか?
社内SEは「楽勝」「天国」などと言われることも多い職種ですが、他のエンジニア職にはない苦労もあります。
この記事では、社内SEの辛いポイントと社内SEの向き不向き、社内SEが仕事で辛いときの対処法を紹介します。
「社内SE疲れた…」となる理由10選
社内SEに疲れる理由は人それぞれ。
「社内SE疲れた…」と感じる理由10選を紹介します。
呼び出しが辛い
社内SEは以下のような仕事を担当します。
- 社内システムの運用・保守
- サーバのメンテナンス
- IT機器のメンテナンスや入れ替え など
トラブルシューティング業務が多いため、夜間や休日の呼び出しが発生することもあります。社内SEが少ない職場では、24時間365日待機状態ということも。
呼び出しの肉体的辛さ位はもちろんのこと、精神的に完全にオフになれないため、疲労が蓄積するのです。
暇なときは暇
社内SEは保守とトラブル対応がメインの仕事です。開発業務とは違い、プロジェクトを回すわけではないので、問い合わせやトラブルがなければ、することがあまりありません。
一見「楽でいいじゃん」と思われがちですが、仕事中に暇でやることがないのは、かなり辛いものがあります。暇疲れからストレスを抱えるケースといえます。
仕事に刺激がない
社内SEはプロジェクトを回すことはほとんどありません。そのため、ルーチンワークが多いのが特徴です。
自分の時間を確保できる、プロジェクトでトラブルが起きたときのストレスから開放されるなど、穏やかな環境をメリットとして捉え、社内SEに転職する人も多くいます。
しかし、プロジェクトに携わるときの緊張感や終わったときの高揚感が好きな人には、業務内容が物足りなく感じられるかもしれません。プレッシャーの少ない仕事内容が、かえって精神的な疲れにつながってしまいます。
ベンダーとのトラブルがある
ベンダーSEとは、他者から受託を受けてシステム開発をおこなうSEです。社内SEはシステム開発をすることがほとんどなく、ベンダーSEが開発したシステムの保守管理をおこないます。
ベンダーサイドが新米SEばかりアサインするなど、たとえばベンダーSEが納期遅れしている場合、対応するのは社内SEです。トラブルがあった場合、社内SEだけで対応しないといけないため、大変な思いをします。
社内でのコミュニケーションが大変
多くの場合、社内SE以外の社員はITの知識が豊富ではありません。そのためSEからしたら「こんなことも分からないの!?」と思うこともしばしば。
人に何かを教えるのが好きな人にとって、社内SEは天職といえるでしょう。しかし、知識レベルの合わない人とのコミュニケーションにストレスを感じる人は、どっと疲れてしまうかもしれません。
社内外の調整に苦心する
たとえばシステムに納期遅れがあった場合、社内のスタッフからは「まだできないの?」と責められ、ベンダーに催促するものの「まだできません」と突き返され、横から経営陣に「このぐらい無料でやってもらえないの?」「もっと安くならないの?」と無理難題を吹っ掛けられるなど、社内SEは社内外の板挟みに遭うケースが多くあります。
ITの知識が少ない分、好き勝手言われることも多いため、ストレスが溜まります。
何でも屋扱いされる
社内SEは、パソコンに関する何でも屋さん扱いされることが多くあります。「セキュリティソフトのポップアップが出た」「数字が入力できない」など、本当に初歩的な質問をされることもしばしばです。なかにはコピーの紙詰まりでさえ、社内SEが呼び出される職場も。
パソコンやネットワーク関係のみならず、機械類全般のトラブルで呼び出されることもあるため、思わず「自分で調べてよ!」と言いたくなるかもしれません。
とくに社員数100人以下の規模の職場だと、社内SEが1人ということもあるため、多岐に渡る対応を求められます。
業種によっては残業が多い
残業が少なくホワイトなイメージのある社内SEですが、業種によっては残業が多く発生することもあります。
とくに金融・医療・小売業界は、社内SEの配置人数が少ないことも多く、他の職種の社内SEと比較すると残業が多い傾向にあります。
他部署の人に仕事を理解してもらいにくい
基本的に、社内SEは会社内で少数です。そのため、他部署の人に仕事内容を理解してもらいにくい現実があります。
「こんなことぐらい簡単にできるでしょ」と仕事内容を簡単に思われたり、「とりあえず社内SEに聞いておこう」とむやみやたらに駆り出されたりと、仕事内容を理解してもらえないがゆえのストレスに悩まされるのも、社内SEが疲れる原因です。
社内SEに向かない人
社内SEは、開発よりも運用保守やトラブルシューティングがメインという、業務の特性上、どうしても向かないタイプの人もいます。社内SEで働くのに向かないタイプの人について解説します。
SEとして技術を磨きたい人
社内SEは、社内システムの保守管理やトラブルシューティングがメインとなるため、最新の技術を駆使してシステムを開発をする機会は少ないです。SIerなどの開発職と比較すると、技術を向上させられる場面が少なく、SEとしての開発技術力を磨きにくくなります。
SEとして開発力などの技術を磨きたい人は、社内SEの業務内容に物足りなさを感じるかもしれません。
人の役に立つことに喜びを感じるタイプじゃない人
社内SEは、社内におけるITの困りごとを解決する立場です。人に何かを教えたり、自分の知識で人の役に立ったりすることに喜びを感じる人にとっては適職といえます。
反対に、知識レベルが合わない人との会話にストレスを感じる人、自分にとっては簡単なことでも再々助けを求められることに苦痛を感じる人にとって、社内SEの仕事は辛く感じられるでしょう。
プロジェクトに携わるのが好きな人
社内SEの業務は、保守とトラブルシューティングが多く、開発プロジェクトに携わる機会はほとんどありません。業務内容に波がなく、安定している点に魅力を感じて社内SEに転職する人も多くいます。
しかし、ピンチを切り抜けたときの高揚感や、タスクを自分でハンドリングする楽しさなど、プロジェクトに携わるのが好きな人にとっては、社内SEの仕事は刺激が足りないと感じるかもしれません。
社内SEで疲れたときにできること3ステップ
社内SEの業務に疲れや辛さを感じているのに、無理して働き続けるのはおすすめできません。無理して働き続けると、うつ病などの精神疾患のリスクが高まり、そうなると回復するのに長い時間がかかってしまうためです。
社内SEの仕事に疲れたとき、できることを順番に解説します。
1.まずは休む
まずは休息が必要です。有給を取得してとにかく休みます。仕事の都合上、どうしても休めない人は、業務以外の負荷、家事などを極力省力化しましょう。
人間は疲れていると正常な判断ができません。後先考えずに退職を選んでしまい、後悔する前に、まずは自分の心と身体を正常に近づける必要があります。
2.自分のスキルや特徴を洗い出す
社内SEに疲れている人は、おそらく転職を考えていることが多いでしょう。転職を決める前に、自分の持っているスキルや性格上の特徴を洗い出します。
自分は何ができて何ができないのか、何に喜びを感じ何が苦痛なのか、業務に関係する以外のことも、とにかく書き出してみましょう。思うだけでなく書き出すことで、客観的に自分のことを理解できるようになります。
3.身の振り方を考える
自分自身について整理できて、はじめて身の振り方を考えます。具体的には以下のような項目を考えていきます。
- 疲れの原因は社内で解決できるのか
- 転職をしたほうがよいのか
- 転職するなら他社の社内ITか、別業種のSEか
- そもそもIT業界以外の選択肢はないのか
- 自分に合った働き方はどのようなものか など
ひとりで考えて袋小路になってしまうときは、他者に相談し、アドバイスをもらうと、新たな視点が生まれるかもしれません。
注意!相談する相手は選ぶこと
相談する相手は慎重に選びましょう。社内の人に相談して、決めてもないのに「あの人、退職するんだって」などとあらぬ噂を立てられた、というケースもあります。また、自分の考えを押し付けて、転職に断固反対、もしくは安易に転職を進めてくる人も。
信頼できる人を見極めてから相談するようにしましょう。
社内SEからおすすめの転職先
最後に、社内SEのスキルを活かしたおすすめの転職先を紹介します。
異業種の社内SE
社内SEの仕事は好きだけど、社内の人間関係に疲れを感じている人におすすめの転職先です。転職先の雰囲気や社内SEの業務内容などをできる限りリサーチし、ストレスの少ない職場を選ぶようにします。
自分ひとりでのリサーチは限界があるため、情報を集めるのが難しい場合は、転職エージェントに相談するのもおすすめです。
SIerのSE
開発業務が好きな人や、社内SE以外のIT職に転職したい人は、SIerのSEがよいでしょう。最先端の開発技術に触れることができ、技術職として活躍できます。
SIerとひと口にいってもさまざまな種類がありますが、大手SIerなら、労働や労力に見合った待遇や、一貫したキャリア形成に有利な傾向にあります。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトに関わるのが好きで、現場で作業するよりプロジェクトを管理するほうが好きな人は、プロジェクトマネージャーも視野に入れましょう。
社内SEで培った、調整能力や問題対処能力を活かすことができる職種で、社内SEからのステップアップとして検討する人もいます。。
結論:無理をする必要はない!自分に合った職場で働こう
社内SEに疲れてしまう理由をまとめると「仕事の難易度が低くて暇なときは暇だけど、仕事自体は煩雑」となります。SEでバリバリプロジェクトを回したい人や職人気質の人、自分のペースで仕事を回したい人には、社内SEの仕事は辛く感じられるかもしれません。
社内SEは人気の高い職種ですが、何より大切なことは自分に合った職場で働くことです。エムアイエスエージェントでは、一人ひとりにあった適職を、専任のスタッフがいっしょに探します。転職が頭をよぎったのなら、ぜひ一度ご相談ください。